Thursday, December 31, 2009

今さら、夏の旅行 ・ Very belated summer report

もう半年前の話だが、ちょうどそのときパソコンが壊れてしまったからタイムリーに書けなかった。「いまさら」と思う人もいるだろうけど、寒い今頃こそこんな写真がいいんじゃない?
midori hirano live in Malmö

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タイのアイスクリーム ・ Thai ice cream


あの唐辛子のアイスは結構いけるよ!

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コペンハーゲンの看板 ・ Copenhagen signs

強盗禁止 / Burglary prohibited


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洪水 ・ Floods

Bangkok
Venice

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猫 ・ Cats





(この最後の猫だけは、実は剥製。ヴェネツィアのビエンナーレのドイツパビリオンの作品の一部分だ。)

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ヴィリニュス ・ Vilnius

しかし、なんといってもリトアニアへの旅についてちょっと書きたかったんだ。文書はともかくとして、(自分で思う)いい写真をいろいろ撮ってきたから、それを載せなきゃ。
スウェーデンにいる間に使わなきゃいけないマイレージがあったが、あまりたくさんじゃなかったからそんなに遠くまではいけなかった。そんなわけで、わりと近くて、行ったことがなかったから2泊3日でヴィリニュスへ行ってきた。
ヴィリニュスはプラハやクラコウと同じように、戦争や共産主義の時代にめちゃくちゃになった旧市街を丁寧に修復して、UNESCOの文化遺産のリストに載っていて、今はちょっと穴場的な観光スポットになっている。特に西ヨーロッパやスカンジナヴィアに比べれば、物価は半額以下だ。
その旧市街も悪くなかったが、僕が特に見たかったのは、なぜかヴィリニュスにある、世界唯一のフランク・ザッパ像だ。やっぱり、その狙いの観光客は結構多いみたいで、サインもちゃんと出ている。
ところが、像そのものは旧市街の少し外のどうでもいい駐車場の中にある。


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残念ながら、リトアニアの食べ物はほかの東・北ヨーロッパと同様、基本的にあまりおいしくない。しかし、一つの素晴らしい例外があった!それは DOMM という、ヴィリニュスの一番おしゃれで、そして多分一番高いレストランのこと。ミシュランはまだ旧東ヨーロッパ方面のガイドブックを出していないと思うが、もし出したら、このいわゆる分子ガストロノミーのレストランは絶対一つや二つの星をもらうだろう。特に以下の写真のオードブル(なんと、ウナギの燻製にリンゴのムースにフォアグラ!その表面はキャラメルされていて、上に載っているのはリンゴの泡)は2009年食べた物の中で抜群のぴか一うまかったんだ!あまりにもおいしくて、ウエイターさんに「これをデザートにもお願いしてもいい?」と聞くぐらいだった。(メインや実際に出たデザートもおいしかったが、写真がちょっとボケてしまった。)
Absolutely fabulous appetizer at restaurant DOMM in Vilnius:
Smoked eel, apple mousse and foie-gras
- the most delicious dish I tasted in 2009!


ヴィリニュスの看板 ・ Vilnius signs




トラカイ ・ Trakai
トラカイはヴィリニュスから電車で30分ぐらい離れた、古いお城のある町。ヴィリニュス駅から出発して、10分もしないうちにすでにド田舎だった。湖も多くて、ちょっとタイムスリップしたバカンスの雰囲気だった。


しかし、リトアニアは全部そんな楽園じゃない...
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Užupis

ウズピスはヴィリニュスの中心に近いところにある、アーティストが大勢住むらしい地区で、「独立した共和国」にもなっている。

そのウズピスにはRagaineという、とても面白いレコード屋さんを見つけた。こんな時代になって、いまだにレコード屋さんに興奮するなんて、と思われるかもしれないが、本当に魅力的なお店だ。
最初に入った時、聴いたことのない種類の音楽が流れていた。それだけでも極めて珍しい。サックスとバグパイプ(!)の変わった組み合わせでの実験的な民族音楽のような、ヤン・ガルバレクっぽいジャズのような音楽。「これを今買わないと、もう二度と見つけないだろう」と思って、早速買ってしまった。
実は、あのお店が扱う音楽はそういう「聴いたことのない種類」の音楽ばかりだった。ほとんどバルト系の音楽の専門店だが、近くの国々の音楽も多少あった。民族音楽もあれば、実験音楽やデス・メタルもあったが、普通のポップスやロックは全くなかった。英語での音楽もわずか数枚しかなくて、それも昔の Recommended Records のようなアヴァンガードのものだった。
カウンターのうらのきれいなお姉さんはいろいろ聞かせてくれたが、結局この4枚を買った。(本当はもっとほしかったかもしれないが、現金があまりなくて、このお店に限ってクレジットカードを扱っていなかったからしょうがない。)
左上なのは例のサックス+バグパイプのやつ。5分を聞けば本当に不思議な音楽だけど、1時間はやっぱりちょっとしつこい。右上はちょっと「リトアニア版の Tuxedomoon」のような感じだが、今ひとつだった。左下は女性ヴォーカルのリトアニアのプログレで、悪くないが、でも右下のFlëurのアルバムは一番の当たりだ。これだけはリトアニアじゃなくて、ウクライナの女性の二人組を中心のバンドだが、実はこの半年の一番好きなアルバムなのだ。

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