僕の自転車は普通のいわゆる「ままちゃり」だが、足が長いから席の棒は特注で、普通の人はまず乗れない。そんなわけで、構造ですでに十分盗難防止されていると思ったが...
スーパーの前に自転車を置いて買い物へ行ってきたが、ちょうど出たとき、なんとおばさんが僕の自転車を連れ去れているんじゃないですか。びっくりして追いかけて「すみませ~ん!」と呼んだが、おばさんは全然振り向かない。でも乗っていたわけじゃなくて歩いていたから、僕がすぐに追いついた。
「それは僕の自転車ですよ!」
「うそ!」
「そうですよ。この席の棒は特注で僕しか乗れませんよ。」
「あらっ」と、そのときおばさんが始めてなにかがおかしいことに気がついたみたい。半信半疑で自転車を見て、やっぱり自分の自転車じゃないかもしれないとわかった。「てっきり、だれかがいたずらしちゃったと思っていました」と。
「盗難現場」に戻ると、やっぱりおばさんの自転車が僕の自転車があったところのとなりに置かれた。ブランドこそは違うが、よく似たごく普通の青のままちゃりだった。棒もごく普通だった。でもそこで本当のなぞに気がついた。僕は鍵をかけていたのだ。自分の鍵を手に持っていたし。なんと、おばさんは僕の自転車の鍵を自分の鍵でなんの問題もなく開けていたのだ。二人の鍵を比べると本当にそっくりだった。それはショックだよ。自転車のメーカーはあまりにも無責任だ。
*
自転車の盗難といえば、昔、スウェーデンに住んでいたころのもっとすごい話もある。僕はそのとき、となりの町の夜でバイトをしていたが、ある日は電車に急いでいたのか、自転車を駅の前に置いたとき鍵をかけることを忘れてしまった。その自転車は極端に高くて、195センチ以下の普通の人は跨るどころか、ペダルにさえ届かなかくて、おまけにペダルにクリップが付いていたから慣れていないと絶対乗れないはずだった、まさに「盗難防止付き」の構造だと思っていた。でも案の定、次の朝バイトから戻ってくると鍵をかけていなかったその自転車はなくなっていた。眠くてしょうがないからタクシーで家に戻ったが、運転手さんにその話をしたら、「大きくて青い自転車?そういうのを触る変なやつを見たよ。でもあまり遠くまでは行けなかったみたい。となりの広場で転んで救急車で運ばれたらしいよ!」
そしてお昼ごろ、ちょっと寝たあとで見に行ったら本当に自転車がその広場にあった!鍵がかかっていないまま無事におかれた。天罰が当たった自転車泥棒はどんな人、そしてどんなけがをしたのかわからないけど。
1 comment:
Hej Kusaguma-kun!
スウェーデン西海岸からブログ覗きに来ましたよ。最近10年ぶりにメールを送った私です。相変わらず面白いこと言ってるなあ…。
自転車と言えば、ここで私は盗まれた自転車を探し出して奪回したことがあります。いや、決して高級自転車ではなかったのよ。古〜びた水色の自転車で、取っ手が木製のところに愛着があって。特徴があったから見つけ出せたんでしょうね。新しい持ち主がチェーンの錠をかけていたのを、おまわりさんに来てもらってばちんと切ってもらいました。爽快!
ブログ、またゆっくり見せてもらいますね!
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