Wednesday, August 09, 2006

Poland

この前、スウェーデンからポーランドへも行ってきた。4週間もスウェーデンにいるとかなり退屈になってしまうから、いつもほかのどこかへも足を伸ばそうとしているが、今年の第1の候補のリスボンへも、第2の候補のビルバオへも切符が取れなくて、ローマも駄目だったから、どこにしようか、とちょっと困っていた。そして「緊急プラン」として南スウェーデンからとても近いポーランドへ行くことにした。7時間ぐらいのフェリーででも行ける距離しかないんだけど、その船の値段を調べたら実は格安の飛行機のほうが安いことがわかった。特にポーランドへ行く理由もなかったし、実際にあまり魅力的に聞こえなかくて、ただ行ったことがなかっただけだった。でも実際に行ってみると、意外とよかった。
今回行ったのはワルサワとクラコウの2泊ずつ。ワルサワは第2世界大戦にものすごい被害にあったが、丁寧に修復された「観光客向き」の古い町もあるし、幅が必要よりも2倍も広いスターリン時代の大通りもあるし、かなり貧乏な地区やぼろぼろの団地もあるし、孔雀が歩き回る大きな公園もあるし、高級ブランドのお店もあるし、とにかくいいところも悪いところもいっぱいある大都会だ。しかも広い。でもバスやレールバスは充実しているし、1日の乗り放題の切符は280円しかなかった。(唯一タクシーに乗ったときはやっぱりぼられた。しかもホテルのボーイさんが呼んだタクシーだっただけに、かなり頭に来たよ。高級ホテルとはいえ、やっぱり東ヨーロッパなのでサービス精神を期待してもしょうがないね。)それに対して、クラコウの中心部はコンパクトで、観光客として用があるところはみな歩ける範囲で、(少なくともその中心部は)とても綺麗な町だ。



もっとも恐れていたのは料理だった。行く前に見たガイドブックの写真は本当にまずそうなものオンパレードばかりだ。名物は牛の胃袋の灰色のスープだとか。僕が原則として料理がまずそうな国へ行きたくないので、今回の旅はそんなルールの違反になりそうだった。でも結局そんなにひどくはなかった。グルメの天国じゃないだろうし、本当にいやな臭いがする食堂の前にも通ったが、探せばまあまあおいしいものもある。魚料理は少なくて、メインは火をちょっと通しすぎた肉、という感じで、結局スウェーデンとそんなに変わらない。でも値段はスウェーデンの半額だ!あと、毎日30度以上だったからなによりも大切だったのはビールもアイスクリームも安くてうまい。

ポーランドでしか(?)食べられないものはたとえばこんなもの:

マッシュルーム入りの餃子。上に乗っているの炒めたたまねぎとベーコンと溶かした油。
本当においしいポーランド料理もあるんだ!
Mushroom dumplings with fried onions and bacon.
一風変わったバラのジャム入りのドーナツ
Donuts with rose-petal jam
ワルサワのシェラトンの朝食のビュッフェにあったヴォドカ。
シャンパンはときどき見るが(ここも)、ヴォドカは初めて。
いきなり朝から飲みたい人もいる、というわけだね。
Breakfast vodka at Warsaw Sheraton



ポーランドのトイレのの記号はほかで見たことがないが、ポーランドではどこも使われている。最初はかなり迷っていたが。
どっちがどっちでしょう?
Polish toilet signs: which is which?



古い建物もいっぱいあれば、新しい建物もある。
クラコウの「蜘蛛の下の家」。昔、錬金術者が住んでいたらしい。
Old Spider House in Krakowワルサワのもっと新しい蜘蛛の家
New Spider House in Warsaw

綺麗な中世やバロックの家の中のレストランやおしゃれのアールデコのインテリアのカフェなどがいっぱいある。でもエアコンはどこにもないから、30度以上だったから残念ながらそんなレストランの中にはとても座っていられない。結局どこも外のテーブルや中庭になったから、楽しみの一つを失ってしまったことは十二分わかった。
クラコウのカフェのインテリア
Krakow cafe interior

クラコウに「ヴォドカ」という壁の穴のようなバーを見つけた。楽しくて安かった(1杯は200円ぐらい)し、おいしいエスプレッソもあったから2晩連続行った。
「ヴォドカ」といえば、普通アルコールの味しかしない、焼酎のようなものを連想するが、ポーランドではヴォドカはまさに「命の水」だけに、何百種類もあるらしい。そのなかにはかなり甘くて、リキュールのようなものもある。くるみのヴォドカ、しょうがのヴォドカ、ナナカマドの実のヴォドカ、蜂蜜と湖沼のヴォドカなどなどを試して、みなそれぞれ全然違う味だ。下の写真には品ぞろいの一部が見えるが、あれはメニュの代わりの値札付きの見本だけだ。本物(実際に飲むほう)は全部冷凍庫に入っていた。なぜか日本の月桂冠も1本あった。


Part of the line-up at the pleasant Wodka Bar.
The bottles on the shelf are the "menu", as it were;
the real stuff is in the freezer under the counter.


ワルサワの本屋さんのインテリア。おしゃれ!
Warsaw bookstore



最後に(少なくとも今日の最後に)、ワルサワの「文化と科学の宮殿」のこと。スターリン時代のソ連からの(余計な)贈り物のそのドでかい建物はワルサワの間中に聳え立つ。高さだけじゃなくて、下のほうも広いので、1週するのに少なくとも30分かかると思う。展望台に登ることもできるらしいが、時間がなかったからしなかったが、下を通るときとんでもないことを見てしまった。なんと、僕が写真を撮ろうとしたマルクス、エンゲルス、レニンを読むプロレタリアの若者の彫刻の隣に、ポーランドのおじさんがギリシア風の柱に立小便をしていた!マナーが悪かったのか、あれが政治的なコメントだったのかは不明だが、僕を見てしまったから写真を撮るのが難しかった。
Warsaw's Palace of Culture and Science - a gift from Stalin
To the right: a hero of the proletariat, reading Marx, Engels & Lenin
(click to enlarge for better view).
To the left: present-day Pole adds his opinion by pissing on the classical pillars.

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