Sunday, August 21, 2011

Lepidopteran Lexicography

I happen to know the word for "butterfly" in quite a few languages. This is not because of any particularly profound interest in these winged creatures, but rather that they, like hearts and flowers, have a tendency to turn up a lot in popular songs - as symbols of female beauty or of male fickleness, as the case may be.
However, there is another striking thing about these words.

English : Butterfly
Swedish : Fjäril
Danish : Sommerfugl
German : Schmetterling
French : Papillon
Italian : Farfalla
Spanish : Mariposa
Portuguese : Borboleta

They are all totally different! Even in closely related Western European languages, where otherwise most terms tend to derive from a common Romanic or Germanic root.
I have no idea why this is, and don't know any other examples like this.
Apparently, the Dutch word is "vlinder", which once again is completely unrelated to the rest, but this is the only one I had to look up in a dictionary so I cannot really vouch for it. I guess I don't listen to a lot of Dutch popular music.

Sunday, August 07, 2011

Yokohama Triennale 2011


昨日、横浜トリエンナーレのオープニングへ行ってきた。
今回のメイン会場が横浜美術館に決まったことを聞いたときの僕の最初のリアクションは「じゃあ、それならあまり汚いことができないな」ということだったが、その通りだ。内容の質はかなり高いと思ったが、あまり「前衛的」どころか、むしろちょっと地味だ。
今年はは77名のアーティストが参加して、300くらいの作品が展示されているが、以前のトリエンナーレに比べれば規模がずっと小さい。以前と違って、全部を数時間で十分回ることができる。(「時計」を何時間観てもいいことを別として。)まあ、横浜市はおととしの出鱈目の「イベント」などのせいでお金がないからしょうがないだろうね。震災もあったから、開催されること実態に感謝すべきでしょう。ただ、特に野外のものがほとんどないことは非常に残念だと思う。こういうイベントにはやっぱり一般の人の目にも入るカラフルでにぎやかな作品が欠かせない。最初のトリエンナーレのバッタのように、写真写りが良くて話題になるなにか。そんなお金がなったのか、そもそもそういう発想さえなかったのかは不明だが、実際、そういうような「お祭りっぽい作品」がないからか、「特別のイベント」の雰囲気が全然ない。むしろ、普通の横浜美術館のまあまあいいほうの展覧会を回るのとほとんど変わらない感じだった。
オノ・ヨーコのガラスの迷路の電話ボックス。期間中にときどき本人から電話がかかってくる予定だ、といわれたが、本当かな。
Wilfried Prieto の2800万個の偽ダイアモンドのなかには本物がたった1つだけ入っているんだって。後ろの富井本裕さんのキンキラキンの作品は実はピンでできているが、純金のピンは入っていないと思う。

Han Sungpil の "Melting"
Live painting by Sato Ataru
杉本博司の五輪塔

ちょっとSFっぽい作品を集めた部屋には Mike Kelley のカンドール(スーパーマンの故郷)のモデルや...
... タイガー・立石の未来都市の絵がある。
今回の特徴の一つは新しい作品の間には横浜美術館のコレクションのものもかなり入っている。(特にシューレアリスムの立派のコレクションを持っているが、それも普通の展覧会+常設展を見る印象をさらに強くする。現代の作品がコレクションのものに負けてしまうことも少なくないし。)
歌川国芳の1840年代のもの。
今回のトリエンナーレのポスターにもなっているが、ビデオは Rivane Neuenschwander のもので、その前に置いてあるクリスタルボールは Ryan Gander の作品。

ヴェネチアに続いて、ここにもへんてこなパイプオーガンが現れた。こっちのほうはMassimo Bartolini の作品。

一つの面白い工夫は妖怪ものを集めた部屋。巻物、挿絵、映画のポスターから妖怪のパチンコ機まで。
「キモノ」ならぬ「クモノ」。

美術館の入り口の外で Shimabuku がハムを作っている。初日でも匂いが結構強かったが、数ヶ月経つとどうなるんだろう。


*


もう一つの会場の BankART NYK ではやっぱりヴェネチアと同じように、Christian Marclayの The Clock が目玉だ。(昨日はさらに45分を観た。)また、夜の部分に関しては本人に聞くチャンスがあった。なんと、そのうち夜の部分も上映されるオールナイトのイベントを予定しているそうだ。日にちはまだ決まっていないが、10月あたりになりそうだ。

それ以外は、ここにも Rivane Neuenschwander の作品が面白い。卵のカラなんだけど、光の前に持ち上げると中には文字が入っている
(少なくとも「中に入っている」ように見える。しかし、どうやって文字を中に入れたのかをいろいろ考えたら、もしかして「中」じゃなくて、ある光を当てないと見れないいわゆるあぶり出しインクで表面に書かれている可能性もあるんじゃないかとも思うが、どうだろう。結局作家さんの秘密だね。)

それぞれの階には Henrik Håkansson の大きな木の作品がある。これは横たわっている「落ちた森」。
Jun Nguyen-Hatsushibaの桜の花の形のルートに走るプロジェクト。そういうふうにすると、ホーチミン市の地図は本当に桜の木に見える。

Mud Hippo by Dewar & Gicquel

関連イベントが(まだ?)非常に少ないが、YCCにはPeter Coffin によるグリーンハウスがある。植物に音楽を聞かせるともっとよく育つというアイディアが昔からあるが、ボアダムズのEYEさんの音楽でははたしてどんな効果があるのだろう。なんとなく、まっすぐ植えてこないような気がする。
The secret life of plants

Friday, August 05, 2011

Venice Biennale 2011

6月の14~17日、ヴェネツィアへ行ってきた。運よく、最後の日の午後を除いて天気がよくて、暑すぎなくて、とても楽しかった。(最後の最後で雨に降られて、濡れた服と靴のままで飛行機に乗るはめになったが、それはしょうがない。)僕には4回目のビエンナーレにはなったが、今回も2つのメインの会場よりも、町のあっちこっちにある新しい国・小さい国のパビリオンや関連イベントのほうが面白かったと思う。それは展示されているアートそのものだけじゃなくて、それぞれの場所を町の迷路に探し出す楽しみもあるし、展示スペースに使われているのは非常に古い建物ばかりで、場合によって長い間空っぽだったせいで半分ぼろぼろのところもある。そういった建物の独特の雰囲気も、その「味」と現代美術作品との対話もヴェネツィアにしか体験できない醍醐味だ。

でもまずメイン会場の一つ、ジャルディーニのほう。

Giardini
そこで目立っていた(耳立っていた?)のはとにかくアメリカのパビリオンだった。ときどきとんでもない騒音が公園中に響いていて、近づいてみるとこんな感じだった。

The ugly American? Possibly.
The noisy American? Absolutely.
やっているときは本当にうるさくてしょうがなかった(周りのパビリオンには永来迷惑だろう)が、さいわいずっとやっているわけではない。走っているのはプロのアスリートだそうだ。パビリオンの中にはときどき体操のパフォーマンスも行われるらしいが、それは見なかった。でも中にはもう一つのすごい機械があった。なんと、パイプオーガン付きの自動払機(ATM)だ!もちろん、実際にお金を下ろすこともできるんだ。暗証番号などのキーを打つと、オーガンから複雑な音が出る。今回のビエンナーレのヒット作品の一つだと思う!
フランスのパビリオンのボルタンスキ展は前の評判がよくて、楽しみにしていたのに、その日は故障中で結局見れなかった。
個人的に一番好きなパビリオンはオーストリアだった。床まで届かない複数の「半壁が」スペースを迷路にして、隅には顔や体に不思議な医学の道具(?)を付けている人のポルトレートがかかったり、
なかなかいいビデオが二つの部屋に分かれて流れたりして、
その環境音楽のようなサントラが部屋全体に響き渡っていた。とても気持ちいい空間だ。

メインパビリオンには16世紀の巨匠のティントレットの大きな絵が一種の目玉のつもりだっただろうが、そこに厳しい警備の中にあっただけで、別にほかの作品と「対話」しているわけじゃないからあまり意味がなかった。それをばかにするためなのか、Maurizio Cattelan のハトたちがあっちこっちから観客を見下していた。
床に落ちていたようにあった(が、もちろん接着された)のは、今かなり流行っているみたいの Ryan Gander の未来の25ユーロのコイン。インフレが現在のペースで続くと2030年あたりにそんなコインが必要になるんだって。
僕が一番気に入ったのは Luigi Ghirri という1943~1992年のイタリアの写真家のちょっとふざけたがなかなかチャーミングな写真。以下の僕の下手な写真ではその魅力がうまく伝わらない可能性があるが、もともとかなり小さい作品の一列が一つの壁に飾ってある。

Arsenale
もう一つのメイン会場のアルセナーレには少なくとも2つのすばらしい作品がある。それだけで元がとれたな、という感じだ。
まずは「光の彫刻家」の James Turrell の Ganzfield Piece。色光で壁が消えたり、空間の大きさが完全にわからなくなる「部屋」なんだけど、脳が騙される現象なので言葉ではなかなか説明できなくて、自分で体験しなければならない。以下の写真は紫の絵やプロジェクションじゃなくて、部屋その入口のものなのだ。
Not a purple picture, but the entrance to James Turrell's "Ganzfeld Piece"
なお、部屋に同時に入れるのは3人までで、5分もいることができるから行列は半端じゃない。僕たちは45分並んでやっと入れたが、出た時の列の長さは2時 間分にも見えた。
(そこでこれからヴェネチアへ行く予定の人へのちょっとしたヒント:コツはたぶんアルセナールがオープンする朝10時にさっそくその部屋まで走って並ぶ こと。あとで展覧会の初めのほうに戻って最初から見ればいい。)

もう一つのすごい作品は Christian Marclay の The Clock。
今回の個人賞を受賞したし、結構話題になっているが、やっぱり最高!人が時計を見たり、背景に時計が映ったり、あるいは時計のような形をするものが映った りする映画のシーンばかりを編集した24時間の作品なんだけど、その膨大な材料を集めること実態はもちろんすごいことだが、編集のリズムもまたいいし、使っている映画の幅も面白くて映画マニアはたまらない。長く観ても全然飽きない。また秒までぴったりとリアルタイムに合っているのもすごすぎる。本当は全部見たかったが、24時間のものだからそれはもちろん無理だけど、結局30分以上ずっと座って観ていた。
YouTube には数分出ているので、勝手に引用させていただきます。

ちなみに、この作品は今週末始まる横浜トリエンナーレにも上映される予定だ。もう少し見るのを楽しみにしている。しかし、そこで同じ問題が出てくる。作品はリアルタイムに上映されるので、展覧会が開示している時間帯(つまり10時~18時とか)の部分しか見ることができない。夜の部分などはどうなっているのだろう。いつ、どこで見ることができるのかな。

今回のビエンナーレのテーマの Illuminations の裏を取った Urs Fisher のろうそくの作品も面白い。少しずつ燃やして、なんとか11月まで持つ予定だが、どうでしょう。



Around town

今年は参加する国も記録的に多いし、関連イベントも多い。その中にも特に見たかったのは San Giorgio Maggiore島の教会の中の Anish Kapoor の"Ascension" (昇天)というインスタレーション。入場は無料だが、船で行かなきゃいけないので、馬鹿高いボートパスを買うことになったが、その価値があった。
少しだけ出ている煙が...
...とつぜん黄色い渦巻きになって上に上る。神秘的ではあるが、扇風機がちょっとうるさすぎる。ビデオのほうでもっとよくわかるのかな。
(縦のビデオも撮ったが、それをパソコンやブログにも縦に移るようにする方法がわからない。)

せっかくのボートパスがあったおかげで、5回目のヴェネチアで、やっと初めて Giudecca にも行くことができた。そこにはアルバニアのパビリオン...
 ...や I Miss My Enemies という関連イベントがある。
そして、なんと自転車に乗っている女の子も見た!あまりにもびっくりして写真を撮るの忘れたが、行ったことのない人がそれがどれほど不思議な風景なのか分からないだろうが、行ったことのある人は想像してみてよ、ヴェネチアでの自転車!

前回のビエンナーレに続いて、今年もガラスでできた作品ばかりを集めた(というより、旬のアーティストにガラスを使った作品を作るようにお願いした) Glasstress という展覧会が面白かった。残念ながら室内で撮った写真はいまいちになってしまった(ガラスが撮りにくい!)が、庭にある Erwin Wurm の「狭い家」は傑作だ。

家実態もそうだが、すべての道具や家具の幅も省略されている。一人ずつ廊下を通ることができるが、デブは入れない!
おととしの展覧会は街の中の2か所に行われたのに対して、今年は半分がムラノ島にあるが、また残念なことにそこまで行く時間がなかった。

おととしのもう一つのヒットは Museo Fortuny に展示された、ベルギーの大物コレクタの Alex Vervoordt の「珍品の盛り合わせ」。TRA という今年のヴァージョンはおととしほどのインパクトがなかったかもしれない(ダブっているものも少なくない)が、やっぱり十分見ごたえがあった。撮影禁止なんだけど...
(ちなみに、アルセナーレの Turrell の部屋に並ぶ暇のない人にはここにも同じような、もう少し小さい「騙し部屋」がある。)

騙し部屋といえば、今年はそういうのが多かったような気がする。ルクセンブルグのパビリオンもそうだ。



Lost in the funhouse

その近くのスロベニアのパビリオンも面白かった。最初はピンとこなかったが、「触ってみてください」という看板を見たらわかった。
2階にある、この宇宙人のような彫刻が湿っていて意外と冷たいが...

 ...ヒートポンプで1回の彫刻につながっていて、そっちのほうがかなり暖かい!


今回は2つのメインの会場に近い Via Garribaldi のホテルに泊まっていたので、実は着いた日の午後、一番最初に回ったのはその周辺のパビリオン群。
イラクも...

...バングラデシュも....
よかったし、となりにまたインドネシアの Jompet のインスタレーションがあった。
そして向かいの建物はウェールズのパビリオンで、そこのTim Davies による橋の絵が気に入った。最初はドローイングに見えるが、実はもっと複雑な仕掛けだ。なんと、全部が橋がモチーフの普通の観光客用の絵葉書だが、橋以外の部分がサンドペーパーで完璧に消されている。


あとはなにがあったっけ。Future Pass という、主に若手のアジアのポップなアーティストを集めたショーにはこんなのがでたし....

.... Palazzo Bembo に Personal Structures という、ちょっと気取った(しかも10ユーロかかる)展覧会があった。でもその中にはこの不思議な作品を見つけた。17世紀のオランダのブルジョアの婦人のポルトレートに見えるが、実はちょっと不気味なビデオだ。歌っているのは、当時オランダの植民地だった南アフリカの悲しい歌、現地のとても発音しにくいクリック音だかれの言語で。(コンピューターによるノイズではありません。)





おまけ:

Venice by Night

相変わらずの洪水に...
... 月食!

また、いつも水がたまりがちのサンマルコの広場の問題が少しわかってきた。実は水が近くの岸壁を超えて入ってくるのではなくて、凹んでいる間中あたりから湧き上がってくるのだ。


Street Art
趣味はいろいろあるね...



Foie Gras
ヴェネチアはあまりグルメの街じゃない(というか、どうでもいい料理をべらぼうに高い値段で観光客に出すところが圧倒的に多い)が、今回は Ai Mercanti という、本当に素晴らしいレストランで今年の一番おいしいディナーを食べた。これはそのオードブルのフォアグラの盛り合わせ。
ミカン入りのテリーン、フォアグラのクレーム・ブリューレ、ポアレ、そして....

はい、フォアグラ入りのプラリーンだ。(昔から自分で作ろうと思ったことはあるが、実際にあるのね。)それにまた世界で一番「僕向き」のワイン、Torre Fornello、がでた!