しかし、ちょっと予想外の旅になってしまった。雨の台北経由で行ったが、ハノイ空港に着いたらいきなり大けがをしてしまったし、最後の夜はお金が盗まれたし、その間には服のままで海に転落するハプニングもあったが、それでも結構楽しかった。
そもそもハノイやハロン湾が気になったのは、「夏至」という僕のとても好きな映画がそこが舞台だから、といことが大きい。ただ、そののんびりした映画の撮影は2000年ごろだったが、そのあとはハノイもハロン湾もものすごく変わってきたらしい。僕が2003年見たヴェトナムからもだいぶ変わった。まず、そのときあまり見かけなかった一般人の車が非常に増えた。バイクが相変わらず中心だが、今はバイクの群れの中に大型車や高級車もかなり混ざっていて、狭くてごちゃごちゃしている道をさらに混雑してしまう。また、もともと難しかった道路の横断が至難の技になってしまった。信号は少ないし、あっても無視する人も多いから、止まってくれることを待っていたら永遠に渡れないから、一定のペースでさえ歩いたらバイクはどいてくれる(戸惑ったり、途中で止まったりするとかえって危険だ)。ヴェトナムのとなりに横断するのが一番無難だ。しかし車はやっぱり怖い。まさにまだ貧乏な国にBMWで走り回っているなり金の連中は止まったりどいたりしてくれるとは思えない。
Street crossing in Hanoi.
Note the rather incongruous soundtrack piped through the city loudspeakers.
Note the rather incongruous soundtrack piped through the city loudspeakers.
朝からのクラクションの騒音もすごい!最初の2泊は路地に面している部屋に泊っていたが、かならず6時前に車の音で起こされてしまった。(ちなみに、ハノイは早起き早寝みたいだ。朝はうるさくても、夜10時ちょっとすぎにはもうほとんど真っ暗で、道を歩いているのは最後の一杯のための飲み屋を探す観光客ばかりだった。)
ハノイの旧市街のすべての路地には樹木が生えているから、「きれい」とは言えないかもしれないけど、とても親しみやすい街だ。日影が多くて、空気はそんなに悪くないが、そこから一歩出るとスモッグは半端じゃない。ハノイはやっぱり大きな産業地でもある。(そのせいで風景の写真はみんな汚く見えて失敗した。)
Hanoi T-shirts
(Apparently "lua moi" means "dog meat" in Vietnamese -
for a while I was worried it might mean something nastier.)
(Apparently "lua moi" means "dog meat" in Vietnamese -
for a while I was worried it might mean something nastier.)
この「犬肉が大好き」のTシャツを買ったお店で、「犬もいいけど、猫のほうがおいしいよ!」と別の客さんに言われた。(オランダ人のカップルだった。)ハイフォンで4品の猫ディナーのフルコースを食べたそうだ。ハノイには見当たらなかったけど。
ハノイの食事については後で書くが、一つの面白い飲み物は「ビア・ホイ」という生ビール。街角の壁の穴のようなお店で、直接タンクからホースでグラスに入れて売っているビールで、客は15センチほどの低いプラスチックのいすに座って、周りに座っている人としゃべったり仲良くするのが楽しい。朝作ったものは次の日までもたないから、タンクが空っぽになったら終わり。1杯は15~20円とバカ安いが、質はちょっと怪しい。「4~5杯飲んだらぜったい頭痛になるよ!」と言われたけど、僕は大丈夫だった。有名な「ビア・ホイ・コーナー」(以下の写真)でのビールはかなり水っぽくて、やっぱり観光客ばかりだったが、人を見るのにはいい。地元の人が行くところのほうは当然うまい。そんなわけで、毎晩ハシゴになった。
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大けがの話だが、空港のパスポートのチェックを過ぎた直後、頭がモニター(とかなにか―結局自分で最後まで見なかった)にぶつかってしまった。かなり強くぶつかったから床に倒れてしまったが、背が高すぎるからサインなどにぶつかることはときどきあるから、そのへんには慣れていて、たいしたことないと思ったが、"Oh my God, he's bleeding!" という声が聞こえて、頭を触ったら真っ赤になってしまった。なぜかこの通路の真ん中の低すぎる位置にあったモニターの角は鋭くて、生まれて初めて頭の上を深く切ってしまったみたい。ああ、困った。親切な女性がティッシュを渡してくれて、ちょっと拭いてみたが、やっぱりかなりの出血だった。しかも、片手にはパスポートを持っていたし、もう一つの手は血だらけでシャツにつかないように精いっぱいだった。
駆けつけた空港の看護スタフが頭にコンプレスを貼って、ファーストエイドの室へ行くようにと指示したが、なんと車いすで運ぼうとした。「いやだ、恥ずかしいよ。歩けるよ」と僕が断ったが。でもそこからちょっとしたドタバタ劇が始まった。ファーストエイド室の医者はヴェトナム語しかしゃべらなかったが、どうも病院へ行かなきゃいけないと言っていた。病院?バカンスのつもりでハノイに着いたばかりなのに。困ったな。しかも、僕を迎えに来たホテルのドライバーが到着ロビーのどこかにいるはずだ。
ところが、その病院は空港の近くじゃなくて、ハノイの市内、車で1時間だって。生まれて初めての救急車で行くのかな、と思ったが、ヴェトナム語しかしゃべれない医者がとつぜん僕をヴェトナム航空の女性のスタフに渡して、ドライバーを探しに行った。そして頭から血が出ているまま、普通の車に乗るようになった。若い男性のそのドライバーもやっぱりヴェトナム語しかしゃべれなかったが、「今、どこに向かっているの?」という質問はなんとか通じたから「ホスピタル」と言われた。ところが、1時間後着いたのは病院じゃなくて、予約していたホテルだった。「病院はこの近くにある」って。中途半端にチェックインした後、こんどはオートバイの後ろに座らせて、5分走ったらやっとクリニックのようなところにたどり着いた。しかも、「国際SOSセンター」という、在ヴェトナムの外国人スタッフのための高いところで、一番最初に値段のリストを渡された(診断料、最初の20分で105ドルとか。)「医者は7日24時間スタンバイしている」という広告がたくさん貼ってあったが、どうもランチの時間をのぞいての23時間のほうが現実だと思う。とにかく、1時間半待たされた。緊急な患者は僕以外一人もいなかったが、医者もしばらくいなかった。
ようやく現れた医者は幸いいい人だったが、傷は結構長くて、「骨まで」深いから4針を縫うことになってしまった。(それも生まれて初めての経験。)すぐ終わったが、276ドル。はあ。
別に痛くはなかったが、1週間ずっと頭にでかくて白いコンプレスを貼ったままで歩き回るはめになってしまった。(そのおかげでみんなに話しかけられて、話しのネタにはなったけど。)でも一番困っていたのは「あまり濡らしてはいけない」ということだった。とにかく、最初の24時間は絶対濡らしていけなかった。しかし、熱帯のハノイではなかなか厳しい注文だった。熱くて汚いし、帽子をプロテクションとして被ると群れるし。シャワーを浴びたかったし、髪の毛をありたかったが、結局ちょっとしたヨーガで頭の上のほうを洗わないで、周りのほうを気をつけながら洗うしかなかった。また、海へ行くとき、泳ぐことはできても頭を水に入れることができなくて、ちょっと残念だったけど、しょうがない。
二日目で自分でコンプレスを取り替えるとき、やっとはじめて傷を自分の目で見た。おでこに黒い糸で、まるでフランケンシュタインのようだった。写真を撮ったが、気持ち悪いからやっぱる公開しない。
しかし、一番不思議なのは、空港のスタフの反応では、あのモニターにぶつかったのはどうも僕が初めてじゃなかったような気がする。むしろ「またかぁ!」という感じだった。病院でも、「10日前、同じような傷の別の患者がいた」と看護婦さんに言われた。その人も空港でやられたかどうかわからないけど。
とにかくハノイへ行くなら、空港で気を付けてください。
Vem av er som har druckit många bia hoi? Modellen eller fotografen? /hejsan från västkusten
Båda!
Hahaha, jag misstänkte det!
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