数年前の戌年、犬を食べに行ったとき、一緒にいた友達が「干支を食べる、というのは面白いアイディアだね」と提案した。そのあとは結局そんな習慣にはならなかったが、僕はなんとなくほとんどの干支の動物を食べてきた。ただ、「辰」はやっぱりちょっと難しい。龍の肉が手に入りにくいから、「比喩」(竜田揚げ?ドラゴンフルーツ?)で食べるしかないかもしれない。本物の鼠にもまだ挑戦していないが、それを出すところは一応あるらしい、東南アジアとかには。(ちなみに、「比喩」では、ネズミはスウェーデンのグミキャンディーの伝統的な形の一つで、子供のころよく食べた。)
で、今年は「卯」だが、日本にはウサギ料理が以外(?)と見つけにくいと思う。スーパーはもちろん、紀伊国屋やデパチカの肉屋さんにもウサギ肉なんかを見たことないし、季節によっては一部のフランス料理のお店には出るだろうが、そんなに数多くはないし、ランチメニューには見たことない。結局、日本では1回しか食べたことない。
今回は一応こんなウサギ肉のテリーンを見つけた。ま、それでいいか。 赤ワインと相性が良くて、結構おいしかった。
しかし、よく考えると和食のウサギ料理がないことはちょっと不思議だ。昔の人はわざわざ「鳥」にしたのにね。「一羽のうさぎ」は食べてはいけない動物の「肉」じゃなくて、食べてもいい「トリ」になった。馬が「さくら」、イノシシが「牡丹」に変身したのと同じなのだ。でも昔の日本人はウサギをどういうふうに食べたのかが気になる。
ちなみに、これはボツ用の「カツオとマグロのテリーン」。中身は上のびんとそっくりだ。
タイにはウサギがいないから「ウサギ年」じゃなくて、「ネコ年」だ、と聞いたことがあって、この前にも書いたが、今ウィキペディアをみると、タイじゃなくてヴェトナムのことだって。実際、今月の初めにタイへ行ったときは旧正月の前の日だったから、中国系の人が多いバンコクにはウサギの飾りがいっぱいあったし、生きたウサギも少なくともこの「一羽」がいた。なぜか「戌」用のわんから食べているんだけど。
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