Tuesday, February 03, 2009

また Laos

またラオスへ行ってきた。今回の目的地はラオスの間中あたりのド田舎の川が流れるKonglor という洞窟だったが、まだそんなに知られていないし、ちょっと行きにくいところにあるから観光客がまだ少ない。でもやっぱりちょっと行きにくいから、今回の短めの旅(8日間)はかなりハードになってしまったが、しょうがないね。
まずバンコクまで飛んで、深夜についた。一日バンコクを回ったりした後、次の日の早朝の4時45分(!)また空港へ行って、タイの国内線で北東のナコン・パノムという町まで飛んで、ミニバスで町の中心部まで行って、フェリーでメコン川を渡って、ちょっと面倒くさい入国手続きをしてからやっとラオス側のThakhekという町に着いた。でもそこからはさらに遠くて、一日バスやソーンテーウ(以下参照)に乗ったりして、やっと泊まるところの Sala Hinboun にたどり着いたのはもう夕方だった。(そしてくたびれていたから12時間以上寝てしまった。)

でもちょっと行きにくくても、本当にすばらしいところだ、と次の朝わかった。この3つの写真は泊まっていた部屋のヴェランダから撮った。



Views from my veranda at Sala Hinboun

実は、この宿は一昨年泊まっていた Sala Done Khone と同じ系列で、そのときオーナーと話して、このヒンブン川と洞窟は彼の一押しのスポットだったのだ。文化遺産などもいいけど、なにもないこういった非常に素朴なところもいいな。

ここに来る理由は Konglor Cave という、7キロもの長さの洞窟。二日目は同じところに泊まっていたイギリス人のカップルと一緒にその洞窟へ行ってきた。(ちょうど都合がよかった。ボートは小さくて、客さんは3人までだから。)まずは宿から2時間もその小さなボートで川に上って洞窟のほうまでいったが、景色はのどかで、ものすごくきれいで、山もあるし、水牛や水鳥や豚や山羊もいるし、ときどき遊んでいる子供や川に洗濯する女性もいるし、全然飽きない。乾季だったのでところどころ浅すぎてボートから降りて川を歩かなきゃいけないところもあったが、それも気持ちよかった。
洞窟に着いたら、こんどは別のボートに乗り換えた。同じようなものだが、洞窟専門のガイド付き。
The entrance to Konglor Cave
洞窟に入ると、すぐ真っ暗になった。後ろに座ってるボートの運転手や一番前に座っているガイドはもちろんライトを持っていたが、それ以外は本当に真っ暗だ。でも見るものがないと思ったらそうでもない。自然にできたトンネルだが、窮屈なところがなくて、上を照らすと天井が意外と高いことがわかった。洞窟の中にもところどころ浅すぎて、闇の中でボートを降りなきゃいけなかったが、ガイドさんの案内のおかげで大きな穴には落ちなかった。(浅いところもあれば、かなり深そうなところもあったようなきがする。)
洞窟に入ってから30分ぐらい走ったところでボートがとつぜん止まって、ガイドさんが岩の上に駆け上ってスウィッチを入れた。いきなり闇がディズニーランドのような風景に変身してしまった。

Konglor Disneyland

びっくりした。そのスケールは半端じゃない。もちろんディズニーランドと違って、自然にできたものなんだ。後でわかったが、この照明設備は去年の11月、つまり2ヶ月前(フランスのお金で)できたばかりだそうだ。 そもそも7.5キロものこの洞窟は16世紀ごろに発見されたが、モーター付きのカヌーで始めて通ったのは2002年だそうで、つまりそれもつい最近のことだ。
さらに30分走ったら向こうの出口が見えてきた。
そこでまたびっくりした。なんとこの山をさっきくぐったんだ!
The mountain I had just traveled under

向こう側にはちょっと休憩したり、お弁当を食べたりしてから同じルートで戻った。帰りは下りだから若干早かったが、それでも宿までは3時間以上かかった。でも反対方向から見ても景色はとてもきれいで、本当に最高の一日だった。

次の日はのんびりして、ちょっと散歩したり、ヴェランダで本を読んだりしてから夜は洞窟の入り口付近で村祭り(=酒盛り)だったが、その話は別のときにしよう。



行きは長かった、と上に書いたが、実は帰りがもっと長かった。地図の上では Konglor から Thakhek まではそんなに遠くないように見えるかもしれないが、山だから道路で200キロぐらいにもなってしまう。それをずっとソーンテーウで...
ソーンテーウというのは変更されたトラックのことで、タイ語で「2列」の意味だそうだ。(硬い席に向き合っての2列に座るから。)ラオスやタイなどの田舎のバスの代わりのもので、時刻表はかなりアバウトで、「いっぱいになったら」出発する。ところが、西洋人や日本人の感覚では8人ぐらいではもう満席だろうと思うし、10人ではすでにちょっと窮屈だが、まだまだだ。20人を平気に入れてしまう。一時的には30人も同時に乗っていた!もちろんほかの荷物も家具も肥料や豚のえさも...
そんな感じで6時間も乗っていた。足を動かすこともできなかったし、奥のほうに座っていたから途中でトイレへ行くなんかはまったく無理だった。ラオス人にとってそれはごく普通のことかもしれないが、長い足の僕にはエコノミークラス症候群寸前だった。(かなりやばかった。)もう数日はたったが、おしりが未だに痛い...

でも途中でいろいろを見たから、面白くなかったわけじゃない。ラオスの道路は非常に埃っぽいけど、風景がきれい。
こんな山も超えた。残念ながらビューポイントで止まってくれなかったけど。
乗っているほかの人も印象的だった。この農民のおばあちゃんは最初はテロリストや銀行強盗の人が被る種類の顔を隠すニットの帽子を被っていたが、撮影のときそれを頭の上に上げてくれた。そして貧乏の国のラオスの農民とはいえ、バッグにはもちろん携帯電話が入っていた。
遠い学校に通う子供も何人もいたが、この子の育ち方にはちょっと問題があるような気がする。
Laotian pacifier

ようやくThakhekにたどり着いたら、また例によってくたびれていたし、骨まで埃だらけの気分だったから、町の一番の高級ホテル(メコン川のビューと朝食と湯船付きで1泊3000円!)に泊まることにした。
(このリンクを是非クリックしてみてください!今始めてわかったが、ホテルのビジネスマン向けのイメージとホームページのラオ語のラップ(!)のミスマッチでかなり笑える!そしてもう一度聞くと実は結構いいよ、あの歌!)

夕方は決まりの「メコン川の上の夕日」の写真も撮った。太陽の形がちょっと変だなと思ったがそれもそのはず。後で知ったが、ちょうどそのときはなんと部分日食だったんだ!

Mekong sunset with partial eclipse